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宝塚てくてく

となりまち探訪記 vol1 六甲高山植物園

身近に咲く高山の花々

新緑の風薫る5月、色とりどりに咲く高山植物、さわやかな大気を吸い、鮮かさが冴える。
都会の近くに多種多様な高山の花を楽しめることにその存在価値を見る。
春から夏へ、草花はたっぷりの陽光を浴び、色とりどりに化粧し、虫や鳥を誘惑する。高山植物も例外ではない。
標高850m余、山間を湿地帯、岩石帯、樹林帯などを、巧みに取り入れた地形、年平均気温10℃という気候を生かし高山植物を栽培、4~7月にかけて次々と開花する。
この季節。何といってもクリンソウの大群落が見もので、紅紫色の花が輪生、上へ上へ咲き上り、その数5干株、谷間を埋めつくす。
恋の花、呪いの花のクロユリは茶褐色、暗い印象だが、それでも人気があるのは伝説を持つからだろう。花には悪臭があり、どんな虫が誘惑されるのか自然の不思議を思う。
ロックガーデンの花々は湿地帯の花につづいて次々と咲きだす。シコタンソウ、エゾノツガザクラ、コケモモ、ウサギギクなど砂礫地、岩礫地の花々で、高山植物の女王、コマクサは6月に入ってから。
ヨーロッパ種の花ではスイスの3名花の一つ、エンチアンがコバルトブルーの姿を見せ、あとのアルペンローゼ、エーデルワイスは下旬となる。
樹林に目を向けると、ツツジ類が咲き誇り、シャクナゲが豪華な花を飾っている。
園内には、シコタン、ニッコウ、イブキなど、山名地名を冠した花があり、地元の地名アリマウマノスズクサを花ごよみで見つけ驚く。牧野富太郎が有馬で発見し命名。他にもロッコウ、フタタビを冠した六甲山の自生植物があり、その植生の豊かさを想う。
昭和8年、日本初の高山植物園として開園。戦争という苦難をのり越え、整備され発展をっづけ今では高山植物中心に1500種が栽培される。
しかし高山植物にとって、海抜800米では標高不足、殆んどの花は5・6月に咲いて終う。決して好条件ではなくギリギリの限界だといわれる。温曖化の影響が心配である。
春のカタクリに始まった花々は、次に酷暑という最も辛い時期を過ごし、秋のホトトギス、リンドウなどで花は終る。11月中旬には閉園、訪れる人もなく花々は休息に入り冬の静寂が支配する。(花期は気象条件で変わります)
六甲高山植物園

所在地:〒657-0101 神戸市灘区六甲山町北六甲4512-150
問い合わせ:TEL078-891-1247
アクセス:阪急「六甲」駅、JR「六甲道」駅、阪急御影駅 →神戸市バス15~30分 →六甲ケーブル10分 →山頂循環バス10分 →六甲高山植物園
開園:3月中旬~11月中旬 10:00~17:00
休園日:9月~11月の木曜日 (祝日は開園)
入園料:600円、小人300円

宝塚てくてく第244号<平成21(2009)年5月号>より

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